見送ることが出来るのは あなたがとても大人だから いくつになって どれだけだっても 僕には真似できそうにない @gaku konishi
明日を 信じていないわけでは ないけれど 信じられるだけのものが あるとも言いきれず @gaku konishi
少しずつ小さくなれ そうして離れていくのがいい 穏やかに、なだらかに ゆっくりと 戻っておいで @gaku konishi
こんなにも憧れて どうするつもりなのだ 手に入れたいわけでなく 離れられるわけでもなく @gaku konishi
ついて行きたい つれて行きたい それなのに @gaku konishi
遠回りをして 越えた数だけ 一番の近道だった そうだろう 答えなんて、 そんなものだ @gaku konishi
歩く先の季節から 待ち遠しいとか 待ちきれないとか 早送りして 騒めくままに 駆け出して そんな今ですら 愛おしいのだ @gaku konishi
望むものが 必ずしも 幸福とは限らないのだ わかっていても そう、わかっていても @gaku konishi
自分のためにというほど 何故だか偽善的で 誰かのためにというほど 勇ましくもなくて だからといって 脆くはないのが、いいのだよ @gaku konishi
爪先ほどの 小さなものだと 笑っていた けれど そんな欲望に のまれたのだと 笑っていた @gaku konishi
時間通り 季節はいって 予定通り 取り残される 僕にはそれぐらいが ちょうどいい @gaku konishi
数えるだけで 遠のいて 数えていけば 近くなる 振り子のように 明日の希望は 揺れているのだ @gaku konishi
繋げたものから つぎつぎと きみへと追って 飛ぶといい 散ったとしても 欠けたとしても @gaku konishi
きみの弱いところを 見たいわけじゃない きみが弱さをみせてもいい 相手になりたいんだ @gaku konishi
誰が主人公なのだとか もういまさらに あるだけの光を あるだけの輝きを あるだけの灯火を @gaku konishi
与えられた 言葉の数だけ そのすべてを、きみに もっと早く こうすればよかった @gaku konishi
変わらなくてもいいか、と 風が凪いで 少し浮き足だった いつでも、今でも どこでも、そこへ @gaku konishi
迷っても 遠回りでも そんなことより 手に入れたいものが あるというのが この恋の盲点なのだよ @gaku konishi
揺れる木立の下から 見る空は あんなに遠くて どうして美しいのだろう 届きもしないというのに 伸ばす指さき @gaku konishi
なくてもいいものなんて なくなった きみと出会える世界なら なくなっていいものなんて ないのだとわかった @gaku konishi
たとえ、切り取られた 青空だとしても こんなに待ち遠しいとは 思わなかったのだよ あの先にも 続いているのだと わかるだけで @gaku konishi
もうあとどれくらい 数えたところで きっと数えきれない 出会える日までも 夢の数でも @gaku konishi
きみが涙を隠しても 振り返らずに進んでも 行きすぎることはない それぐらいわかってる きみが身軽に なろうとしていないことも そのくらいわかっている @gaku konishi
変わるがわる 落ちた雫の あと先に きみのしあわせを 乗せておきたい @gaku konishi
揺れる草の先 聞こえる鐘の音 立ち止まったまま 明日を祈る @gaku konishi
思う通りに 願う通りに 今の光を、 きみの手に @gaku konishi
そのままきっと 行くのだろう 耳を掠める風を頼りに 言葉をなくしても それでも尚 行くのだろう 面影が灯火となって @gaku konishi
微睡みながら みる夢は 叶わぬものと聞いた @gaku konishi
空の切れ目に 隠したままで 雨に流れていった 後悔などはないけれど 思慕が消えたわけでは ないのだよ @gaku konishi
背中で光る きみを象るそれは 僕に希みの持ち方を そして望みの行き先を 教えてくれた @gaku konishi