今日もきみに言葉を届ける

こつこつ、ぽつぽつ、小西樂より

樂録@57

 

時々、自分の昔の文章を読むようにしている

これがわりと刺激になるのだけれど

おおよそ、こちらに書いた内容は覚えていないというか

同じ文章は書かないけれど(似たようなものにはなる)

なぜか”自分”という味を忘れてしまうような感覚になるのか

”自分”という味を今再び口にしたいというか

そのような感覚に近いように思う

 

あとは時々、諦めたくなるので読んでしまう

文章を書くのを諦めたくなる、という表現が一番近いという意味で

一番近い物書きである小西が

どうしてこの単語で表現ができるのか

どうしてこの着地になったのか

そんなことをぼんやり思いながら読み返すわけだけど

そういう時に読むと

だいたいため息まじりになるし

自分に「何があったのだよ」と思いながら読んでいる

 

言葉って人の数だけ表現するわりに有限なのに

その時の感情の形は無限にも思う

受け方次第の言葉を並べてはいないけれど

結果的に、そうなる

自分の身体から出て行ったものだから、そうなる

 

今日、久しぶりに振り返ったのは、自分がこのブログを開設して

まさかの10年たっていたことに驚いて、樂録にしたのだけど

10年目にあげるなら、開設日に投稿しなさいよ、というところでしょうが

思いつかなかったのだから、仕方ない

 

ただ、息つくように投稿して

考えめぐらせて書く日もあれば、忘れてしまった日もあるのです

いつからか、画面を見て書くようになり、

紙に書き落とすことが少なくなって、どうにかしたいと思っている

でも、何もしていない

これでいいかと、公開ボタンを押している

多分、今日は特に思うだろう

ブログを開設してよかった、て

別に大金持ちになるとか、有名になるとか、そういうのではなくて

ただ自分の身体から解き放したかったのだろうと思うから

そういう場を求めていた自分に用意ができてよかった

 

そして何より

このはてなの中、あふれている言葉の数々に

救われて、揺さぶられて、憧れて

そんな作家の皆さんへ、心からの感謝とともに

まだまだここに居たいなぁと思っています

 

 

10年ひとっ飛び、の樂録@57